採集記

◆2011年5月20日 ツジちゃん


ツジちゃんと言っても、のぞみちゃんのことぢゃぁ、あ〜りません.
(=∩_∩=ゞ
ツジウス・・・ツジヒゲナガコバネカミキリのこと.

1999年に発見された新種のカミキリ.
この新種が発表されて以来、毎年春にはその場所に虫屋が全国から集まる!


いまのところ不思議とその周辺でしか採れていない珍しいカミキリ.
というか、わざわざいるかいないかわからない場所を開拓するパイオニア精神の人がいないんだろうなぁ.
採れるところに行くという方が手っ取り早いから、発生時期が短い虫の場合貴重な時間を不明のポイントに割くのがもったいない…と考えるのは当然のことかも知れない.


当然と言えば、
当然ながら春なので天候が落ち着かない日が多いし、花に飛来する虫は風や気温に左右されてしまうので、条件に恵まれないと悲惨な結果になってしまう.
昨年がそうだった.

それで今年再度狙った.
山梨の虫仲間宅に1泊させてもらい、早朝その友人と某所へ向かった.

某所と言ってもネットで検索すれば地名が書かれているけどね.あはは

この場所はバスと関係車両(な・何の? 笑汗;)しか入れないので、ポイントとして荒らされなくてすんでいるのだろうなぁ...


で、何本かあるカエデのうちの一番上の場所までバスで行った.健脚の人はバスの時間を待たないで歩いて登る虫屋も多いと言う.
早いけど歩くと相当時間かかるで〜!

バスを降りると、すでに2人の(健脚の)虫屋がそこにいた.
まだツジちゃんは採れていなかった.
虫達も食事の時間と家(?)があるんだ…なんてあらためて気づかされた.
食べ物があれば、そこにずっといたっていいのに、ちゃんと食事時に来て終わったらどこかに帰ってしまう.
礼儀正しいんだねぇ.

( ( ( ヽ(; ∩ 。∩)/


あれこれ考えながら花を掬っていたら、つひに♀のツジチャンがネットに入ってくれた!

ヽ(=∩_∩=)/ ッタ〜!


安心したのでやっと花以外を見る余裕が出来た.

↓クリックで大きく表示(以下同様)
↑遠くに見えるアルプスは、まだ雪化粧!



↑ここで採った.(この二人はおらたちではありません)

写真ではわからないけど、もんのっすげ〜急斜面!
足をすべらせたら、ずっと下まで転げ落ちてアスファルトの道路に激突間違いなし!

・・・・・

考えてみれば、アッポ〜なことやってるのかね、虫屋って.

( ( ( ヽ(;。__。)/



結果は、おらは♂2、♀1.

友人は5つ採ったけれど、全部♀.


おらは最初にメス1頭(匹)採ったから、それでじゅうぶんと思って…その後はあまり熱心にやらなかった.
だってぇ、8メートル超えの竿ってすんごく重いんですもの...

v(^∀^ )☆\(^∀^; ジョセイカ!?


このあとは予備で持って行っていた4メートルの竿を使った.
樹によっては4メートルで十分!


その竿でその後オスが2つ採れたから、もう大満足!

└( ゚∀゚)┘└(゚∀゚ )┘└( ゚∀゚)┘

↑ツジヒゲナガコバネカミキリ♀
家にアカマツがあったので産卵させようと思って水分を含ませたティッシュで持ち帰ったのだけれど、そのティッシュを気に入ったのか、そこから離れようとしない.

友人も何年も前から試しているけれど、産卵行動はしていても全然生まれないとのこと.
やっぱ珍品だけあって(?)難しいのか...

↑♀…プチ・アップして.



↑ツジヒゲナガコバネカミキリ♂(採ってすぐなので未展足)

左の♂は右のよりも触角がかなり短い.
個性ぢゃのぉ.


この日は期待していたカエデノヘリグロハナやヤマトシロオビトラやトウキョウトラは1匹もいなかった.


採ったのはほかに、

ピニボラ(オニヒゲナガコバネカミキリ)10いくつ
ピニボラ以外のモロロックス何種類かを10いくつ
ミヤマルリハナ×5
アカネトラ×3
キンケトラ×1
ヘリグロベニ×2
ピドニア何種類かを数頭ずつ
その他トガリバアカネトラ×2等普通種どっさり

ヨツボシヒラタシデムシほか雑甲虫


ツジヒゲナガコバネカミキリ:
http://www2.gol.com/users/nanacorp/ZUKAN/tujihigenagakobane.htm
↑名前の由来等が書かれている.






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